ピンクのシャツの勇者達

『ピンクのシャツの勇者達』

2012年2月29日水曜、大雪の東京世田谷一ヵ所からスタートした日本のピンクシャツデーも、日本各地の皆さんのご協力により、今年2015年2月には、日本列島北は北海道から南は九州まで全国さまざまな場所で開催されるようになりました。

本日2月8日は、埼玉県さいたま市、広島県広島市、愛媛県新居浜市と3ヵ所で同時開催されます。私の身体は一つしかありませんので、今日は埼玉に参加しますが、私の心は皆さんと共にあります。

ピンクシャツデーはいじめ"撲滅"運動ではなく、いじめ"反対"運動です。群れる動物ヒトの本能であるいじめは、人類が群れる動物であるかぎり、なくなることはありません。つまり、いじめは人間が群れる動物である限り撲滅することはできないのです。

ですが、なくせないからと言って諦めては、今後も毎年のように多くの子供達がみずから命を断って行きます。十代の間いじめられ続け毎日自殺を考えざるを得なかった私には決して諦めることなどできません。他人事ではないのです。自殺していく彼らの命はぼくの命なのです。彼らの苦しみはぼくの苦しみなのです。

では、なくせないならどうすればいいか? できる限り減らせばいいのです。そのためには、いじめという本能の反対の行動をすればいいのです。そうすれば、自然にいじめは減っていきます。では、いじめの反対とは何か、それは、絆、助け合い、思いやりの心です。絆、助け合い、思いやりの心があるところにはいじめは発生しません。

これはカナダ本国のピンクシャツデーにはない日本独自の考え方かもしれませんが、ピンクシャツデーはいじめ反対運動であると同時に、絆助け合い運動でもあるのです。

今日私たちは、埼玉県さいたま市、広島県広島市、愛媛県新居浜市と場所は離れていても、いじめに苦しむ子供達を何とかしたいという思いやりの心によって繋がっています。そして、2月最終水曜ピンクシャツデー当日には世界中のピンクのシャツの勇者達が繋がるのです。そう、今日ここに集まった皆さんも世界に繋がるピンクのシャツの勇者達の一人なのです!

今日2015年2月8日を皮切りに、今年も日本全国で、いえ世界中でピンクシャツデーが開催されます。今私のメッセージが読み上げられているこの瞬間にも、たった一人誰にも相談できない絶望的な孤独の中で自殺しか考えられずにいる彼らに「世界中に仲間がいる! 世界中が立ち上がっている!」という衝撃的なまでに大きな希望、ピンクシャツデーの存在を伝えるために、このイベントを成功させましょう!

         中園直樹

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2015年2月7日、中園さんが広島、愛媛、に送られたメッセージです。

心を打つ文章であり、またピンクシャツデーの広がりを端的に表していると感じ、掲載いたします。