平均ということ

平均ということ、、、みんながやっている、みんなができている、普通だ、、。

何気なく使う言葉に時々ハッとさせられます。

 

ある子どもは塾から追い出されました。それは宿題を出さなかったからです。不登校の傾向があるのは分かっていたのにです。

なぜ塾を退学させられたか、それは背景に学力テストの平均点を上げなければいけない受験産業の立場があったからです。

 

宿題を出さないのは先生からしたら「怠け者」「なめている」「指導に従わない」ということでしょう。当然学力をつけさせるために宿題を出しているのですから、やってこなかった子供に責任もあるとは言えます。

でも、塾が求めている「平均」とはなんでしょうか?

 

全国の塾の中でその場所の生徒の学力が高まれば、評判も良くなり、指導している先生の立場も良くなるでしょう。

でも、私はその話を聞いて割り切れない思いがしたのです。「学習塾」だから簡単に退学させるのだろうか?それは教育的配慮をしなくてもいいということなのでしょうか?

一方的な話だけですので、塾でどういうことが起きていたのか分かりませんが、それでもその子供の母親のお話では子供悩んでいたそうです。

 

当然と言えば当然です。公立の学校ではこういうことはまず不可能です、あり得ません。

でも、学校でも、会社でも、地域でも、、、あらゆる集団で

「みんなやってるよ」「みんなできているのにどうしてあなたはできないの?」「全国平均はこれくらいだから、せめてここまでいかなきゃあ」

つい使ってしまう言葉ですね。

 

 学校だったら、もしかしたらその子は学習障害を持っている子かもしれません、自己表現が苦手な子かもしれません。

体の小さい子がバスケットのシュートができなくて「全国平均は○○個は入れられるんだぞ!」となぜ怒られるのでしょうか?

一人で本を読んでいるのが好きなのに、なんで集団に入らない子は人付き合いの悪い子になるのでしょうか?

 

これは「いじめ反対運動」でも同じです。活動するとき、嫌がる子に強制的に活動させることが負担になる場合もあります。

いじめを強制的に語らせることがものすごい精神的な負担になります。

 

ピンクシャツデーで活動している人たちにはすさまじいいじめの経験者がたくさんいます。

その人たちの気持ちをどうぞ理解してください。やっと語れるようになったのです。

 

まして子供にとっては、、、

語るのにものすごいエネルギーがいるのです。

「平均」が圧力になる、新たないじめを生むこともあるのです。

 

 

 

 

 

コメント: 2
  • #2

    文責 (金曜日, 24 4月 2015 01:02)

    ピンクシャツ活動している1人さん
     書き込みありがとうございます。幼稚園の時だったのですか、幼い心には本当につらいできごとでしたね。
     今回の文は色んな方の経験を集めて書いています。塾でそのようなことが行われてしまのかと、驚きを隠せませんでした。私が子供のころ行っていた塾ではそのようなこともなく、むしろ励ましてくれました。
     学校でも好成績を上げられないと部活を首にされたり、集団の都合で不幸を味わってしまう人が出てしまうのは悲しいことです。
     
    ps:バスケットのシュートが入らず怒られたエピソードは私自身のことですよ。

  • #1

    ピンクシャツ活動している1人 (木曜日, 23 4月 2015 23:27)

    みんなと違うから・・・

    そんな理由かどうかはわかりませんが、同じ様な体験をしました。

    自分は、幼稚園入園後半年で恥ずかしい事に強制的?に退園させられました^_^;

    これを読んだ皆様は、そんな話し聞いた事がないよ!と言われる方がほとんどだと思いますが
    事実です。
    退園させられた翌日に幼稚園に行っても当然園には入れてもらえなく、門の前で悲しく佇んでいた事をいまでもはっきり覚えています。

    ブログに書いてあります人に、大きな心の傷が残らない事を祈るばかりです。

    #PSD